開発合宿 -城崎温泉-

June 12, 2022 - 読了時間 1 分
camp workcation coworking

6月3-5日 (金-日) にかけて2泊3日で開発合宿をしました。

当初は ワーケーション という言葉が流行り始めた頃だったのでそのお試しという意図で企画しました。現在、当社はフルリモートワークで他社のお仕事のお手伝いをしているのもあり、ワーケーションという新しい働き方とは相性がよいといえます。当社の基本的な方針として、新しい考え方や価値観などをまず実際にやってみて、当社なりの解釈や日々の業務に活かしていきたいと考えます。そのため、ワーケーションという取り組みにも関心をもっています。

その後、コワーキングの詳しい人たちと接して話すうちに当社で企画したイベントはワーケーションとは異なるように思うようになりました。本来のワーケーションとは2泊3日といった短期ではなく、長期で地方や観光地で過ごし、いくつかの拠点を数週間から数ヶ月といった期間で移動しながら働くといった働き方を指しているそうです。今回の当社の取り組みはワーケーションという言葉が生まれる前の開発合宿であると言えるでしょう。

城崎温泉

ワーケーションの地として 城崎温泉 へ行ってきました。720年という 日本書紀 が完成した年に開湯し、1300年の歴史があります。1300年前というと平安時代になります。城崎温泉は古くからの温泉地として歴史があります。

7つの外湯 を巡るというのが特徴で、外湯の側には足湯も設置されていて、時間のない人たちも足湯でくつろぐことができます。江戸時代の宿場町を想起させるような街並みになっていて風情があり、温泉街は浴衣姿で出歩くことを推奨していて、浴衣姿の人たちをみかけることそのものが温泉街の情緒を表しているように思えます。飲食店にも浴衣のまま入ることができます。

foot spa

一の湯の側にある足湯

時期的に暑くも寒くもない気候でした。夜、散歩に出掛けると中心地に流れる川がライトアップされていて景観がよいです。

kinosaki river1

温泉街の中心地の夜景

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温泉街の中心地の橋

7つの外湯のうち、すべてではありませんが、半分ぐらいの湯は朝7時から営業をしています。土曜日は、朝7時にお風呂に入り、夕方にもお風呂に入るのを楽しみました。2つ以上の外湯に入るのであれば、外湯1日券「ゆめぱ」を購入した方がお得になります。1日を使って外湯巡りをするという楽しみ方もあるようです。

一棟貸し専門のお宿: きのいえ

きのいえ という、城崎温泉では唯一の一棟貸しの宿を借りました。

目的はワーケーションということなのでお仕事もできるよう、活動の自由度の高い宿を探していました。土日は人気が高く3ヶ月ほど前からでないと予約を取れないかもしれません。今回は4名で宿泊してきましたが、最大13名で泊まれるそうです。人数が増えるほど、1人あたりの宿泊料金は安くなっていきます。とはいえ、宿で作業するには13名は多過ぎるかもしれません。ネットワークの帯域は広くない (念のため、開発者は帯域を浪費するだけで一般客なら十分な帯域です) ため、10名ぐらいが限界かもしれません。

一方で付近にはカフェも多く、宿を出てカフェ巡りをしながら作業するのもよさそうです。外国人観光客向けのインバウンドを想定して近年カフェが増えていると管理人さんが話していました。

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きのいえの座敷と座椅子

最初は座椅子で作業をしていましたが、私は2-3時間で腰にきて、その後はずっとテーブルで作業していました。

kinoie room2

きのいえのダイニングテーブル

テーブルと椅子で作業をする分には腰に負担もなく問題はありませんでした。私は加齢のせいか、ラップトップで作業するときにテーブルと椅子がないと長時間作業できないようです。ダイニングテーブルが十分に広いので6名はテーブルと椅子で作業できそうです。

いつも私は忘れるのですが、みんなで作業する場所へ行くときは 電源タップを持っていく のを忘れないようにしましょう。宿に1つだけ電源タップが用意されていて助かりました。

kinoie room2

きのいえのプロジェクターとスクリーン

宿にはプロジェクターも常設されていて AirPlay で接続できます。みんなでプレゼン大会も行いました。

また、きのいえでは、一通りの調理用具や食器なども用意されているので台所を使って自分たちで自炊もできます。調味料も一通り用意されています。

seafood nabe

きのいえの土鍋で作った海鮮鍋

徒歩5分圏内に魚屋さんや地元品の直売所もあるため、食材を買ってきて調理してみんなで晩ご飯もできます。城崎温泉はカニが有名な特産品の1つですが、残念ながら6月は漁が終わっていて手に入らず、地元のお魚で海鮮鍋を作ってみました。

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限定品の但馬というお酒

岡本酒店 の店主が鍋にあう日本酒でお勧めしてくれた「但馬」というお酒を飲みました。とてもおいしかったです。地元の食材とお酒を泊まっている宿で楽しむというのも、飲食店で楽しむのとはまた違った趣のある親睦になったように私は感じました。

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宮政ラーメンとマスター

余談ですが、宮政ラーメンという屋台ラーメン?と呼ぶのでしょうか。21時から翌1時ぐらいの時間帯で営業しており、電話でお願いすると宿の前まで来てくれてその場でラーメンを作ってくれます。マスターはラーメンを37年も作っている大ベテランだそうです。私は深夜にラーメンを食べると次の日の体調が心配だったので控えたのですが、食べたメンバーの感想を聞くとおいしかったようです。記念にマスターに写真をお願いしたら快く応じてくださいました。ありがとうございます。

a map made by kinoie

管理人さんお手製の地図とお勧め談義の後

最後に、きのいえの管理人さんにはとてもよくしていただきました。予約のときからメールでやり取りしていて丁寧な方だと思っていました。実際にお会いして、城崎温泉の楽しみ方をたくさん教えていただきました。「○○のお勧めありますか?」と聞くと「ちょっと待ってくださいー」と返しながら、何でも答えてくれる気さくな方でした。宿に置かれている「城崎まち歩きMAP」も管理人さん自身によるお手製の地図だそうです。とてもお世話になりました。ありがとうございます。

そこで撮った記念写真が、きのいえのインスタグラムで公開されています。城崎温泉やきのいえの雰囲気がわかるインスタグラムになっていると思います。

まとめ

ワーケーションについて書こうと筆をとったものの、書き終えてみればただのバケーションじゃないかといった内容になってしまいました。合間にお仕事や調べものもしているものの、今回の目的は会社としてワーケーションとどう向き合うかを模索することそのものでした。準備や段取り、かかった経費なども考慮しながら次の機会を考える基準線になります。今回は金土日でしたが、お仕事がメインなら平日にした方が宿の予約も取りやすくてよさそうです。

実際にやってみて、普段とは違う 非日常 の生活をするときの、メリットとデメリットもわかりました。故意に非日常を創り出すことでなにが得られるかとも言えます。一緒に行ったメンバーと雑談しているときにこんな話しを聞きました。

作業は自宅やオフィスで黙々と時間をかければできるけど、そうじゃないもの、なにを作るかがそもそも明確ではないものを考えるときは移動しながら考えていることが多い。

時間をかければできるものは、日常の中の、最適化された環境でやる方が効率的かもしれません。そうじゃないもの、会社の方針のようなものを決めたり、新しいビジネスのアイディアを考えたりなど、ただ時間をかけて調べればよいという訳ではない、曖昧な目標や概念を扱うお仕事もたくさんあります。どんなお仕事も時間は有限なので納期に対していつか決めなければいけません。そして、それをどうやって決めるかというやり方の1つとして、どこで誰と考えるかという環境や接する人たちも含めて創造性を発揮するやり方があるのだなと、当社が今回のワーケーションで得た価値観でした。

非日常には創造性において大きな価値をもたらす潜在性がありそうです。一方で、いまのところ、それは2泊3日程度が限界なのかなとも思いました。非日常の慣れない生活は新鮮さとともに緊張ももたらすので疲労も大きいです。これ以上の時間をかけてやると体力的に疲れてしまって逆効果にもなりかねないと感じました。おそらくこの疲れ具合は個人差や年齢差、行く場所の経験値によっても変わってくるように思います。私が城崎温泉へ行ったのは今回が初めてだったので普段より疲労したという可能性もあります。

最後に関係者の方々に感謝を申し上げます。一緒に行っていただいたメンバーの方々、城崎温泉で親切に接していただいた地元の方々、ワーケーションの相談にのっていただいた方々、ワーケーション後の話しを聞いていただいた方々、みなさんのおかげでとてもよいワーケーションを過ごすことができました。ありがとうございました。今後も定期的にワーケーションの機会を設けていこうと思います。

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